千葉あやのさんの反物

  • 2017.08.23 Wednesday
  • 18:42
同じ肌加減でしょうか?自然派ワインを提供する飲食店も展開してます夢吉きものです。 藍染を纏う魅力は自然派のワインを飲んでいる感覚に通じます。
疲れないとか、体に優しいとか、ただ単に吸い込まれる気分とか…

着物屋を始めてからこの本に出会いました。

立松和平さんが染織に精通してるとは思ってなかったので、少々衝撃的でしたが、彼の肉声が聞こえてくるような「きもの紀行」何度も読み返してます。
私のバイブル本の1冊になりました。

そして10年後、偶然にも立松和平さんの訪れた千葉あやのさんの反物に巡り会えました。



千葉家に伝わる正藍冷染(しょうあいひやしぞめ)は日本最古の染色技法だそうで、熱を加えることなく自然のままに発酵を促すため、染めのできる期間は初夏のごくわずかな期間ゆえ冷染と呼ばれてます。
藍を種から育て栽培、原料となる蒅で藍玉をつくり、布を染めるという一貫した作業を自家で行う技術者 故千葉あやのさん。
昭和30年に国の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)に指定されました。

反幅は狭く、藍染の端は経年の褪せた色に変色してます。
しかし、ほっくりとした木綿の生地と相まって半端じゃないオーラが伝わってきます。
江戸時代の地白木綿から発する同じエネルギーです。

このまま反物で置いとくのはもったいないので、帯に仕立でようかと悩むのも嬉しい時間です。
sold outありがとうございました。

スリランカの織物

  • 2016.03.09 Wednesday
  • 19:58
スリランカに行ってきました。

宿泊先のホテル(アーユルヴェーダのホテル)に展示されてました古い織物に興味深々。
やはり、どこに行っても着物に通じる関心が発生してしまいます。



本当に布には癒されますね。
で成田から東京に入り仕入の仕事の前に、三菱一号館美術館にて開催中の「オートクチュール 世界に一枚だけの服」に行ってきました。

豪華緻密な衣装に日本も世界も衣装から魅了される人間の欲望を感じた次第です。1900年代からのオートクチュールドレスその手仕事とセンスの極意を愉しませてもらいました。

ひな祭りの着物

  • 2015.03.09 Monday
  • 21:49

毎年、この時期に一回出番の帯です。
山吹色にきりばめと刺繍ねお雛様。
亡き義母からの物です。
帯前は姉様人形

お太鼓は男雛と女雛



私事ですが、やっと初孫の初節句を迎えました。

この日の為にアールデコの女児着物を用意してました。
まだつかまり立ちの彼女に無理矢理着せて、写真を撮りました。
ま…おばあちゃんの自己満足でしたが。
着物屋に携わっている以上、やはり日本の行事には、着物です。

《着物屋》の事

  • 2015.02.15 Sunday
  • 15:12

 古布研究重鎮のお一人 K氏作の時代裂集です。

よそ様のパーソナルデーターやお年あまり関心ありません。自分の年齢も気になりません。
自分の年うっかり多く申告しちゃったりして、もうどうでもいいやの域に達したようです(苦笑)
そして「夢吉きもの」も何年経ったかすぐには答えられない有様です。

《着物屋》をする事はヒラメキでした。
子供時代から結婚後までを第一次着物生活としたら、
第二次着物生活のスタートは子育て一段落の50代、それも古い着物からでした。
カラフルな大正ロマンの着物にはまって、買いまくりました。
積み上げられた着物の山はワンルームマンションに引っ越しして、ヒラメキの《着物屋》を週末だけの営業で始めました。
東京の知人に紹介されて、リサイクル着物の業者市場に初めて行った日がついこの間のようです。
アンティークの大正ロマン系の着物や帯を何箱も競りで仕入れてました。
その後、幸いにも福岡の買取業者さんが当店用にと大正ロマンの商品を仕分けて納品してくれたのも、お店を順調にやっていける源でした。
同じく福岡に本社がある和の商品を扱う会社から、京都に着物販売とレンタル着物店を展開するので、商品を納品してほしいとのオファーがありました。更に「夢吉」の名も使用したいとの事でした。
セレクト着物のお店が福岡と京都。毎月1,2回の京都行きは約二年続きました。
京都のお店が閉鎖されてから、着物の嗜好も大正ロマンから昭和モダンにシフトしてコレクションの集大成の意味で「夢吉きもののアールデコ」を出版したのです。
本を出した事で華やかな色目やデザインの着物・帯を卒業した感がありました。
徐々に古き良き時代の織や染めの素材の普段着世界に入ってきました。
《着物屋》を始めた頃と比べると着物ブームも一段落したようです。
最近はお客様の本物志向に支えられての「夢吉きもの」です。


この裂帳は人間国宝の志村ふくみさんのです。


作り手の心が伝わってくる物や、人の手の温もりがある物、着物に関わらず全てが心地よいと感じます。


着崩す

  • 2014.11.25 Tuesday
  • 10:07

久し振りのまったりとした一日を過ごしました。
何もしない時間の尊さに浸ってました。
小春日和の枯葉落ちる午後、愛犬をはべらし、先日の骨董会で仕入れた藍綿のかいまきの真綿取りをのんびりしたり、昼風呂をぬるま湯にして読書、スパイスカレーを作ったりと、あら!結局色々しちゃいましたね・・・
※かいまきとは、昔の嫁入り道具の一つとして、嫁ぎ先の紋を入れた夜着の一種。新郎用と新婦用を揃えたようです。

そして一気に斜め読みをしました。【いのちを纏う】志村ふくみ×鶴見和子

その終盤に
「・・・・最初から着崩すの。色気は出る。着崩した方が色気は出る。着崩してあれば着崩れない。」
と鶴見和子さんは言ってます。
綺麗に粋に着崩した着物は年齢の高い方だから出来る技と思えます。
若い方がニットの上に着物そしてお帽子やら靴は着物の着崩しでなく、着物ファッション。
初心者の着物が着崩れたのはただ単に勉強不足なんですね。
しかし、『綺麗に着崩してますね〜』なんて決して誉め言葉としては言えませんが言ってほしいです。
お世辞で『綺麗に着こなしてますね〜』とは言われますが(笑)『有難うございます』


これから仕付け糸を抜きます。
その昔の男性襦袢から羽織にお仕立てしました。

黒縞になぜか私にはアニマル柄に見える黄土色


久米島紬の上に羽織りました。

男性用を仕立て替えした胴接ぎ失敗作ですが、羽織と切ばめ帯にはみ出た継ぎ布は目立ちません。
柔らかくて軽くて、着心地満点。
目標は昭和の女優沢村貞子さんの着こなし
『綺麗に着崩してますね』と言われたいです。


(^_^;)

無双羽裏から製作した帯

  • 2014.11.03 Monday
  • 10:09

明治生まれの義祖父が亡くなってもう30年近くになります。
大隈重信を慕い早稲田に学び、地元に戻り政治に関わっていました。
連日来客があったり、連夜料亭に出掛けたりと、大正・昭和前期の良き時代に活躍していた義祖父と出合ったのは昭和後期に嫁いだ時でした。残念ながら数年後に92歳で亡くなってしまいました。
そんな村や家の中心的存在だった祖父は一年中殆ど着物で通していたそうです。

私が着物屋を始めるようになって、祖父の着物を整理していましたら、沢山の羽織の中から素晴らしい無双羽織を見つけました。
無双とは一反の羽二重を表と裏を染め上げた物で、今の時代にはあまり見かけられなくなってしまった貴重な素材です。
羽裏や長襦袢は暗い表地が殆どの男性着物の唯一のお洒落を発揮するアイテムは昔も今も変わらないですね。

表は黒の紋付き、裏は何と!この洋犬です。
表地は黒が一部褐色化してましたので、黒地が強いところを帯前になるよう継ぎをして帯の長さに調整しましたが、身内の着物に鋏を入れる作業に時間を要し、帯屋さんから仕立て上がるまで二年を要しました。
 

祖父から可愛がられた夫はこの帯の由来を聞いて喜んだのでした。
祖父の結城縮ともコーディネートが可能のようで、着物三代の意味をしみじみと味わっているのです。

ちなみにこのワンちゃん(^_-)種は違うけど洋犬です。
先日のパリで見かけたので写真撮らせてもらいました。

帯の仕立てに出した後でしたので、何かの因縁を感じました。


)^o^(

藍が好きです。

  • 2014.10.26 Sunday
  • 08:44
藍染体験をしました

藍が大好きです。宮古上布・久留米絣・山陰四国の絣の藍色の着物を着ると何故かホッとします。
藍の力でしょうか?
徳島のすくも藍を田篭さんが夏発酵させて、今日のイベントで一般の人に藍染体験にと提供してくれました。
着物から香る藍の匂いとは真逆の何とも表現出来ない発酵臭です。
発酵食品の、味噌や醤油や糠床や納豆でない、何と申しますか? そうそう八丈島名産のくさやの液(←これも経験無いのですが)のような動物的発酵臭な感想です。
大好きな藍を扱う作業にこの臭いは全然不快でないのが、おもしろいですね。
プクプクと藍が発酵して生きてます。
 

秋晴れの一日 筑後地方の北地区の小郡にて
手織りの田篭みつえさんが主宰する「翔工房」が参加している(星のであい展)巡りをしました。
昨年天神の「楠南居」のイベント出合った田篭さんは実に気さくで魅力的なおばちゃまでした。お弟子さんの藍染のウールのショールに一目惚れで購入しました。
そして今回、工房に伺って更に田篭さんの暖かい人間性を感じたのです。

定年退職した夫さんが作ったピザ釜は芸術品の如くお庭に鎮座してます。

その釜は食べる人に開放されてて、セルフサービスでピザを作り焼くのです。
皆さんお菓子やお茶を飲みながらのどかな秋の日を過ごしています。
私達もお茶やピザを頂いたり、近所のブルーベリー農園のおばあちゃん手作りのさっぱりジャムの試食と購入。
合鴨農法の新米やお野菜を仕入れて、すっかり郊外を満喫したのです。



夢吉きものの商品のご紹介です。
着物 藍匠同人諏訪好風作

間道が付け下げに織り込まれてとても美しい藍の着物です。

袋帯のお太鼓はアウディのエンブレムみたいですが帯の前は無地になっておりますので、帯留で季節感を出すといいかもしれません。

着物と帯 未使用品証紙あり
※博多阪急「素晴らしき時代マーケット」2014年10月29日〜11月2日 にてご覧下さい。

(^J^) 

単衣の着物

  • 2014.09.19 Friday
  • 21:13

こちら福岡は「放生会」まで浴衣の着用が許される(暗黙の了解として)のですが、今年は涼しい夏のせいか、少々季節外れの感もありました。
よって単衣の時期も長くなりそうです。

祖父の結城縮を仕立て替えしました。

明治30年代に生まれた祖父は当時としては大変大柄な男性でした。
残された着物を洗い張りして仕立てても充分身長158僂了笋砲和りる物ですので、嬉しい限りですが、仕立て替えした着物はこの一点のみです。
その他の着物はお召や夏薄物や泥大島等で生地としては再製不能状態でして、三代着用出来ると言われている結城紬の偉大さを改めて理解したのでした。
掛け襟の長さが短いのがアンティークらしく、その擦れた深緑の色目と共にヘビローテーションの着物です。
合わせた帯は紫紺染でして、草木染め特有の経年の楽しみが増してきます。

皆様もお家に残っているおばあ様やおじい様の着物がありましたら、是非とも、素材と状態を判断されてmy着物に蘇らせてみて下さい。

そうそう
夢吉きものの通販でサイズ大きい久米島紬をご紹介しております。
その他単衣の塩沢や結城紬もご用意しています。地域によっては10月中旬まで着用できますので、是非お問い合わせくださいませ。









自然素材と化学素材

  • 2014.08.06 Wednesday
  • 13:50

ここ数日 雨が止みません
あちらこちらから豪雨のニュースが届き、せっかくの夏休みも海や川に行けずに残念ですね。

こちら福岡も強い雨がザッーとふったり、晴れ間が出たりと不安定な日が続いてます。
そんな雨の合間に運動不足をも解消する意味で、掃除をしました。

デッキブラシで水垢を取ったのですが、古いブラシが役に立たず新しいブラシに替えてみたら・・(*_*)
数分もしないうちに腰が痛くなってしまいました。
見かけは働き者のような化学素材のブラシですが、自然素材のような弾力性がない上、反発する力が強く腰にきてしまいました。
まな板もプラスチックより板製が使い易いし、改めて自然素材の柔軟性を感じた次第。。。

そうそう着物も同じでした。



着物初心者様へ

  • 2014.06.06 Friday
  • 23:20

一昨日大学生のお嬢さんが来店予約をされて見えました。
着物に興味があって、現在着付け教室に通っていらっしゃるとの事。
浴衣を含む夏の着物をお探しとか。お聞きしたら、あまり着物の事をご存じでなく、アンティークの色柄の良さに憧れて、着物に関心が深まった様子でした。
既に訪問着!?をお買上の事でして、私として少々どんな買い方をしたのか余計な心配をしてしまいました。
大学生で着物初心者・・・・私のアドバイスとして、
|緤を楽しみたかったらまずは普段着として着れる着物を選んで下さい。
普通の大学生だったら、おこずかいの範囲も限られているから、現金で買える範囲で購入して下さい。
習うより慣れろでどんどん着る→出かける→反省して下さい。
ぅ魁璽妊ネート次第で帯も着物も生きるしし死ぬので、自分の感性を磨いて下さい。

結局お買上には至りませんでしたが、それでいいのです。

巷には半ば押し売り、似合わないものでも・サイズが合わないものでも・シチュエーションにそぐわない物でも・
更に素材説明不足が・・・
結果、着物から縁遠くなってしまう。  
非常に残念な事です。

私は初心者のお客様にまずは何時、何処で、どんな雰囲気で着物を着たいか そしてご予算を伺ってご提案をします。
初心者でないお客様には似合う着物はすんなりとyes それ以外の場合には遠回しにnoと言ってしまってます。


さて コーディネートの四天王は着物と帯。
そして帯揚げと帯締め。その他見えるところでは半襟と履物。ちらっと見える長襦袢ではないでしょうか。


自分着物から

ピンク地に青い糸の縞の結城
帯は服部綴れ グレーの暈しに白抜きの三日月と満月
帯締めはブルー系奈良組


浜松のざざんざ織
帯はアンティークのインド更紗からのお仕立て
帯留に大き目の木製の魚 

個人的に織りと型染めが好きで、どうも偏ったコーディネートになっておりますね。
そんな訳で商品も偏らないよう時々軌道修正をしながら、夢吉らしいテイストを提案していきます。

お好みが合いましたら何よりです。


(^J^)





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